水
23
7月
2008
PARA / CURRICULUM
「脳細胞を筋肉にして踊る、数学的ダンスミュージック」というPARAの新発明は、この2ndアルバムでも大炸裂!!マスロックなんてものが喧伝される遥か以前から存在してきたPARAの、桃源郷的モアレ・ビートを体感せよ。
<PARAとPARA>
PARAにあたっては、演奏側にいろんな制約やルールが科せられており、演奏者は不自由を思い切り体感しながら同時にそれを超えて、ある「とびきり自由」な場所へ到ることを理想とする。
ひとつひとつのフレーズが反復を繰り返し、拡張し、収れんするプロセスの内で重層的に織り成され、編み込まれ、組み上げられていく。だんだんアタマとカラダの境界がぼやけ、ある時間には両者が分離さえするというよう状況を呈する。そこにおいては、各々の演奏者の作家性は消滅し、ただひとすじに「曲そのもの」へ向かって突き進むのみなのだ。演奏という行為が身体性を離れる瞬間である。あるいは、もう一つ別な身体性を獲得すると言うことなのかもしれない。この事が正しく成功したならば「肉体的」でなくても十分にグルーウ゛を生むことができる。アタマでもカラダでもない、その中間でもない何やら奇妙だが魅力的なグルーウ゛。
PARAでは、いわゆるインター・プレイもあまり行われず、ソリストも存在しない。その事は、ともするとても内省的で客観性の強いコンセプチュアルに過ぎる表現につながる危うさを含んでいる。そこで、そうした「気難しさ」「生真面目さ」を回避すべく導入されたメソッドが、ひとつは「ゲーム(遊び)」という概念。今ひとつは、反復(ループ)の多用。ループは、どんな抽象的なアプローチも瞬時にPOPと化す、グルーウ゛を生む。小難しいフレーズも人力でサンプリングされループさせる事によって、一挙に特異性が薄れPOPの渦に包まれて行く。一方、フレーズの組み上げ、積み上げや、ユニゾン等によって構築、構成されていく楽曲の形成過程の中では、各自の「持ちフレーズ」の絶えざる変化に一瞬たりと気を抜く事ができない。そのままだと、とても堅苦しい、ストイックなだけの味気ない音楽になってしまうので、PARAでは「エラー・システム」というものを用いて、例えば誰かが弾き間違えても、そこからまた新たに、フレーズの組み上げが始まり今迄の経緯とは全く別の曲が出来上がっていく。このことがまさに我々の理想とする、あまり見られない種類の自由な即興演奏なのだ。
不自由を与えられることによって得られる自由、緊張感を強いられることによって生まれる遊び。そうしたものの中にこそ即興音楽の新しいカタチが潜んでいるのではないかと思うし、PARAと呼ばれる、この奇妙な数学的室内楽グルーウ゛・ユニットの可能性もあるはずだ。のんびり聴いて下さい。
文責 / 山本精一
| 収録曲 |
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| 01. | JACK |
| 02. | CORINTO |
| 03. | M/O |
| 04. | PALMET |
| 05. | EURA |

